私は講師人生をカワイ音楽教室でスタートしました。小さい頃から憧れていた電子オルガン・ピアノの先生になり、素敵な先生になることを夢見ていました。
想いが強かったので、それはすぐに結果として現れ、生徒さんをコンクールで入賞させ一緒に全国大会に出向いたり、自身もコンクール全国大会で金賞をいただいたり、3年目にしてリーダー講師になり新人講師研修を任されたりと順風満帆に見えました。が、何か違う。生徒さんも新人講師さんたちも私の指示することをやっているだけ。私のコピーを作っているだけ。そこには自身から湧き出る豊かな音楽性は身についているか？疑問を感じ独立し、教材研究の日々が始まりました。
その間色々なセミナー、講座に出向き、楽譜を買いあさりました。
そこで出会ったのがペースメソッド でした。私が追い求めていた音楽総合学習。 移調や即興演奏、作曲を楽しみ、全調でのアプローチ。自主性が育ち、ディスカッションしながら創造性を育みます。
そして、初歩の段階から近現代音楽につながる色々な様式の音楽に触れること。
全てが新鮮で理想的な教育だったため、すぐに全てのレッスンをペースメソッドに切り替え、私の熱意で保護者の方々も全員納得していただきました。
そして、ペースメソッドコンサルタントとして、たくさんの先生方にその指導法をお伝えすることもできました。 その指導を始めて20年になりますが、だんだんと自分の理想から現代社会のズレが気になり始めました。今の子供たちは忙しく、ピアノにたくさんの時間をかけることは難しくなって来ています。それからペースメソッドはアメリカ発祥の教材なので、使われる曲はマザーグースなど、アメリカで歌われている曲です。
そこで「もっと日本の子どもたちに身近な曲で、練習する時間が短くても楽しく音楽を続ける教材が作りたい！」との想いが強くなりました。
そこで出来上がったのが「ゆのきメソッド」です。